前作『ベテラン(2015年)』って、観終わったあと妙にスカッとしましたよね。
「悪党にビビらない刑事が、最後は体で解決する」あの痛快さ。
で、続編の『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』はどうかというと──
スカッと成分はそのままに、“正義が暴走する怖さ”を真正面から足してきます。
今回の事件は「法では裁かれなかった悪人」が連続で殺される。
世論は犯人を、善悪を裁く伝説の生き物“ヘチ”と呼んでヒーロー扱い。
いやいや、私刑だよ?…って思うんだけど、SNSやニュースの空気って簡単に傾くじゃないですか。
そこを映画がガッツリえぐってきます。
この記事でわかることは3つ。
✅ 前作との違い(続編として何が進化した?)
✅ “ヘチ”が生む気持ちよさと危うさ
✅ キャストの見どころ(ファン・ジョンミン×チョン・ヘインの化学反応)
結論:本作は、「悪は倒す。でも“正義の顔した暴力”はどうする?」を突きつける、
痛快だけじゃ終わらない続編です。
映画予告編
映画の基本情報(公開年・監督・キャスト)
・公開年:2025年(日本公開:4/11 全国ロードショー)
・監督・脚本:リュ・スンワン
・音楽:パン・ジュンソク
・主なキャスト
・ファン・ジョンミン(ソ・ドチョル)
・チョン・ヘイン(パク・ソヌ)
・アン・ボヒョン
・オ・ダルス(チーム長)
・チャン・ユンジュ(ミス・ボン)
・キム・シフ(ユン刑事)
・オ・デファン(ワン刑事)
あらすじ
ベテラン刑事ソ・ドチョルと凶悪犯罪捜査班の前に、法では裁かれなかった悪人が
次々に殺される連続事件が起きる。
不条理な司法にうんざりしていた世論は、私刑を下す犯人を“ヘチ”と呼び、
正義のヒーローとして持ち上げ始める。
捜査班に新人刑事パク・ソヌも加わり、事件は解決へ向かうかに見えた。
しかし、犯人は世論の熱狂を味方につけるように、次の標的を示しながら刑事たちを翻弄していく──。
見どころ・魅力
見どころ①:今回は“悪党 vs 刑事”だけじゃない
前作は「財閥3世を追い詰める痛快さ」がド真ん中。
今回はそこに「世論」という厄介な敵が乗る。犯人が憎まれ役じゃなく、
“称賛される側”に回ってくるのが怖い。
見どころ②:“ヘチ”という名前が、観客の気持ちを揺らす
ヘチ=正義の象徴っぽい響き。
でもやってることは私刑。ここがズルい(褒めてる)。
観てるこっちも一瞬「うわ…でも気持ちは分かる…」って揺れるんですよ。
見どころ③:ファン・ジョンミンのドチョルが「年季」で刺す
正義感だけじゃなく、現場の泥を踏んできた刑事の重さがある。
“スカッと殴って解決”が通じない局面でも、執念で食らいつく。このシリーズの骨格ですね。
見どころ④:チョン・ヘイン投入で、捜査班の空気が変わる
新人パク・ソヌは「正義感の新世代」っぽさが出せる役どころ。
ドチョルの昭和っぽい熱血と、ソヌのスマートさ(あるいは危うさ)がぶつかると、
チームものとして面白くなる。
見どころ⑤:アクションが“正義の形”の違いになっている
暴力で黙らせる正義と、法で裁く正義。
追いかける側も、追われる側も、同じ「正義」の言葉を使う。
だから殴り合いが単なる見せ場じゃなく、価値観の衝突として見えてくるのが本作の強み。
見どころ⑥:SNS時代の空気感がリアルに怖い
犯人が“ネットの正義”に乗ると、捜査が一気にやりにくくなる。
「世論が味方=正しい」ではない、という当たり前を、映画は容赦なく見せてきます。
映画のトリビア・製作の裏話
シリーズ第2作として、国際的な場でも注目された流れ
本作は“ベテラン2”として海外でも紹介され、
カンヌのミッドナイト枠に関する言及もあります(シリーズとしての話題性が強い)。
日本公式サイトでも「前作から9年」の続編として推されている
前作を知ってる人に刺さるのはもちろん、初見でも乗れる“王道アクション”路線は継続。
テーマ・メッセージの解説
テーマはズバリ「正義の暴走」
悪人が罰せられない。ムカつく。分かる。
でも“だから殺していい”になった瞬間、社会は一気に壊れる。
本作が上手いのは、犯人をただのサイコにしないところ。
世論が犯人を持ち上げる構造を作ることで、観客にも「自分ならどう感じる?」を突きつけてくる。
ドチョルは「綺麗な正しさ」より「現場の正しさ」を選ぶ
法律の限界、上からの圧、世論の熱狂。
その全部の中で、それでも“人を裁くのは誰か”を問い続けるのが、この続編のドチョルの味です。
評価
・総合:★★★★☆(4.2/5 くらいの満足感)
・スリル:★★★★★(世論も敵で緊張が続く)
・分かりやすさ:★★★★☆(テーマは重いが流れは明快)
・感動:★★★☆☆(熱さより“考えさせる”寄り)
・怖さ:★★★★☆(正義が群れる怖さ)
・もう一回観たい度:★★★★☆(伏線・視点の再確認したくなる)
※一口コメント:
痛快アクションに見せかけて、「私刑を称賛する社会」の怖さを混ぜてくる。
スカッとしつつ、あとで背筋が冷えるタイプ。
筆者レビュー
良かった点3つ
1)“正義のヒーロー化”という現代っぽい地雷を踏みに行く勇気
ただの続編じゃなく、今っぽいテーマでシリーズを更新してきたのが強いです。
2)ファン・ジョンミンのドチョルが、相変わらず信頼できる
暴れるだけじゃなく、最後は人間の泥くささで勝負してくる。ここがシリーズの芯。
3)新人刑事ソヌの投入で、捜査班が“揺れる”のが面白い
若さ・正義感・現代性。ドチョルと同じ方向を向くのか、
別の道に行くのか…この緊張感が効いてます。
気になった点2つ
1)私刑テーマが刺さりすぎる人は、気分が重くなるかも
“気持ちよく勧善懲悪”だけを求めると、後味が苦い瞬間があります(でもそれが狙い)。
2)前作の「財閥ざまあ」みたいな単純快感は薄め
その代わり、社会の空気を含めたスリルが増えてる。どっちが好みかは分かれそう。
どんな人にオススメ?
✅ 『ベテラン(2015)』の熱量が好きだった人
✅“正義が暴走する映画”が好き(社会派×娯楽が好物)
✅ SNS時代の空気感が絡むサスペンスが見たい人
✅ 痛快アクションだけで終わらない韓国映画を探している人
まとめ
『ベテラン 凶悪犯罪捜査班(2025年)』は、
ベテラン刑事ドチョルの痛快さに、「私刑をヒーロー化する世論」という
現代の怖さを掛け合わせた続編です。
スカッとしたい人にも刺さる。
でも観終わったあと、「正義って何だっけ?」が残る。
予告編を貼ったら、ぜひこの一言で締めてください。
「正義がバズる時代に、ドチョルは何を守るのか。」
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