ホラーって、怖さの種類がいろいろありますよね。
血が出る系、びっくり系、呪い系、そして「音」で怖がらせる系。
『モクソリ(2018年)』は、まさにこの“音”のホラー。
タイトルの「モクソリ(声)」が示す通り、見えない何かの囁きが、
じわじわ日常を侵食してくるタイプです。
舞台は、迷い込んだ廃れた遊園地。しかもお化け屋敷。
はい、危険フラグが立ちすぎてる。
でもこの映画が面白いのは、「行ったらヤバい場所」に行ってしまう若者の軽さと、
その後に来る後悔の落差を、ちゃんとホラーとして効かせてくるところなんです。
この記事では、
✅ ネタバレなしのあらすじ
✅ 怖さのポイント(音・暗闇・集団心理)
✅ ホラーとしての見どころ
を、サクッと分かりやすくまとめます。
結論:『モクソリ』は、“見えない声”が一番怖いと気づかせる、廃遊園地×囁きホラー。
大音量で観ると、たぶん後悔します(褒めてます)。
映画予告編
映画の基本情報(公開年・監督・キャスト)
・公開年:2018年
・監督:チェ・サンフン
・主なキャスト
・ソ・ジュヨン(ヨ・ユンファ)
・キム・ミンギュ(カン・ミンウ)
・キム・ヨン
・キム・テミン
・チェ・ヒジン
あらすじ
親友の死をきっかけに悪夢に悩まされるようになった女子高生ヨ・ユンファ。
気を紛らわせようと、憧れの男子カン・ミンウやクラスメイトたちと出かけることになる。
ところが慣れない運転で道に迷い、辿り着いたのは、
長年放置されたような荒れ果てた遊園地だった。
その場のノリでお化け屋敷に入るユンファたち。
すると誰もいないはずの暗闇の奥から、囁き声が聴こえてくる。
ふざけていた空気は一瞬で冷え、彼らは“何か”に見られている感覚から逃れられなくなる――。
見どころ・魅力
見どころ①:ホラーの主役が「映像」じゃなく「音」
この作品の怖さは、何かが突然“見える”より先に、“聞こえる”。
囁き声、気配、呼吸みたいな音。
耳から入ってくる情報って、想像力を暴走させるんですよね。
「今、誰かいた?」が何度も起きる。これが効きます。
見どころ②:廃遊園地というロケーションが最強に不穏
遊園地って本来は楽しい場所。
それが荒れて放置されると、一気に“間違った明るさ”になる。
色褪せた看板、壊れた装飾、誰もいない広場。ここに暗闇が乗ると、恐怖の説得力が増します。
見どころ③:「集団でふざける→一人になる」落差が怖い
序盤の若者ノリって、正直ちょっとイラッとする人もいると思う。
でもホラー的には大事で、あの軽さがあるから、恐怖が始まった瞬間に空気が死ぬ。
仲間がいる安心感が崩れていく過程が、ちゃんと怖いです。
見どころ④:主人公ユンファの“心の傷”がホラーに繋がっている
ただの心霊スポット体験じゃなく、親友の死と悪夢がベースにある。
つまり、外から来る恐怖と、内側にある罪悪感や喪失感が重なる構造。
ホラーが「心の話」になっていると、薄味になりにくいんですよ。
見どころ⑤:お化け屋敷という“偽物の恐怖”が本物に変わる
最初は作り物の恐怖を楽しむつもりだった。
でも暗闇から聞こえる声は、仕掛けじゃない。
「遊び」が「現実」に反転する瞬間って、ホラーの快感ポイント。
ここを外さないのが良いです。
見どころ⑥:ビックリより“嫌な余韻”で勝負してくる
ドカン!より、じわじわ。
観終わったあと、部屋が静かになった時に「今の物音…?」ってなるタイプ。
怖さの持ち帰りがある作品って、ホラー好きには嬉しいんですよね。
映画のトリビア・製作の裏話
「モクソリ=声」というタイトルが、そのまま演出の方向性
“姿”より“声”に焦点を当てるホラーは、低予算でも怖くできる強い形式です。
見せないからこそ、観客の脳内で一番怖いものが勝手に出来上がる。
青春ホラーの定番を押さえつつ、場所の選び方が上手い
廃校や森じゃなく、廃遊園地。
「楽しいはずの場所が死んでいる」って、不気味さが一段上がるんですよ。
ホラーの舞台選びとして、なかなかセンスがあります。
テーマ・メッセージの解説
テーマは「喪失」と「聞こえてしまう罪悪感」
親友を失ったユンファは、悪夢に悩まされる。
ここでの“声”は、単なる幽霊の囁きというより、
忘れたいのに忘れられない記憶の象徴にも見えるんです。
人って、心が弱ってる時ほど、音に敏感になるじゃないですか。
無音が怖い。小さな物音が刺さる。
この心理をホラーに繋げてくるのが『モクソリ』の怖さだと思います。
「見ないふり」はできても、「聞こえたもの」は消せない
視界なら目を閉じられる。
でも声は、耳を塞いでもすり抜けてくる感じがある。
だからこそ、囁きホラーは逃げ場がない。
作品の不快さ(=良さ)はここにあります。
評価
・総合:★★★☆☆(3.8/5 くらいの満足感)
・スリル:★★★★☆(音と暗闇でじわじわ追い詰める)
・分かりやすさ:★★★★☆(構造はシンプルで入りやすい)
・感動:★★★☆☆(青春の喪失感が残る)
・怖さ:★★★★☆(“聞こえる怖さ”が中心)
・もう一回観たい度:★★★☆☆(音の仕掛けを確認したくなる)
※一口コメント:
派手さより、静けさで刺してくる。
暗い部屋+ヘッドホンで観たら、たぶん一人でトイレ行けません。
筆者レビュー
良かった点
1)“声”を主役にした怖がらせ方が素直にうまい
見えないから怖い。想像が勝手に暴走する。ホラーの基本をちゃんと押さえてます。
2)廃遊園地×お化け屋敷の組み合わせがズルい(最高)
怖い場所を二重に重ねてくるので、気持ちよく怖がれます。
ホラー好き向けのロケーション勝ち。
3)主人公の心の傷が、恐怖と繋がっている
単なる肝試し映画にならず、悪夢や喪失がホラーの核になっているのが好印象でした。
気になった点
1)若者ノリが苦手だと序盤が少しキツいかも
ただ、その軽さが後半の恐怖の落差になるので、我慢する価値はあります。
2)派手な展開を求める人には物足りない可能性
血しぶきやド派手な怪物より、静かに追い詰めるタイプ。好みは分かれます。
どんな人にオススメ?
✅ ビックリより“じわ怖”が好き
✅ 廃墟、心霊スポット系の雰囲気が好き
✅ ホラーを音で楽しみたい(ヘッドホン推奨)
✅ 青春ホラー(友達グループ×肝試し)が刺さる人
✅ 観終わったあと余韻でゾワっとしたい人
まとめ
『モクソリ(2018年)』は、
廃れた遊園地のお化け屋敷で、“誰もいないはずの暗闇”から
囁き声が聞こえる青春ホラーです。
見えないから怖い。
聞こえるから逃げられない。
この一点突破が気持ちいい作品。
「怖いのは、幽霊じゃなくて…“声”かもしれない。」
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