「法廷ものって、会話ばっかりで眠くならない?」
「サスペンスが好きだけど、難しい話はちょっと苦手…」
そんな人にこそ推したいのが『奴が嘲笑う(2015年)』です。
この映画の面白さは、ズバリ“勝つためなら何でもする”弁護士が主人公なところ。
正義のヒーローじゃない。
むしろ勝利至上主義。
だからこそ、観ているこっちの価値観がグラつきます。
「それ、やっちゃっていいの…?」とツッコミながら、
気づけば最後まで引っ張られるタイプ。
この記事では、
✅ どんな映画か(ネタバレなし)
✅ 見どころ(騙しのポイント)
✅ 後味まで含めた楽しみ方
を、映画ファン目線で分かりやすくまとめます。
結論:『奴が嘲笑う』は、法廷サスペンスの皮をかぶった
“倫理観ゆさぶりスリラー”。
観終わったあと、誰かと語りたくなる一本です。
Contents
『奴が嘲笑う(2015年)』映画予告編動画
映画の基本情報(公開年・監督・キャスト)
・公開年:2015年
・監督:ホ・ジョンホ
・脚本:ホ・ジョンホ/イ・ゴンジュ/チェ・クァンヨン
・主なキャスト
・イ・ソンギュン
・キム・ゴウン
・イム・ウォニ
・チャン・ヒョンソン
・キム・ユネ
・チェ・ジェウン
※主演のイ・ソンギュンは、軽妙さと胡散臭さの同居がうまい俳優。
本作でも「口が回る男」の説得力が強いです。
あらすじ(ネタバレなし)
勝率100%を誇る敏腕弁護士ビョンは、製薬会社の会長から
“ある事件”の弁護を依頼される。
容疑をかけられたのは会長の運転手。
女子大生殺害の疑いが濃厚で、現場には大量の血痕、目撃証言までそろっている。
しかし遺体だけが見つからない。
ビョンは「勝つ」ために、ある証拠と偽りの証言を用意し、
裁判を有利に進めようとするが――。
その一手が、思いもよらない方向へ事態を転がしていく。
見どころ・魅力
見どころ①:主人公が“正義の弁護士”じゃないのが最高
この手の法廷映画って、だいたい主人公が熱血で真っ直ぐ…になりがち。
でも本作は逆。勝率100%という肩書の裏にあるのは、勝つための冷酷な計算。
だから裁判シーンが「感動」じゃなくて「怖い」方向に振れていきます。
見どころ②:「遺体がない殺人」が生む、嫌〜な緊張感
血痕はある、目撃証言もある、でも肝心の遺体がない。
この“穴”があるせいで、観客はずっと不安定な地面を歩かされる感じになります。
確信できないからこそ、疑いが消えない。
サスペンスとしてズルいほど強い設定です。
見どころ③:証拠と証言が「武器」になっていく怖さ
弁護士が用意するのは、真実じゃなく勝利の材料。
証拠が“ある・ない”ではなく、“作れる・作れない”の領域に
入ってくる瞬間があって、背筋が冷えます。
法廷が真実を見つける場というより、勝負のリングになるんですよね。
見どころ④:キム・ゴウンの存在が、映画の温度を変える
情報のピースを握る人物として、キム・ゴウンがいいスパイスになっています。
彼女が出てくると「ただの弁護士劇」じゃなく、
人間ドラマの生々しさが増す。
感情で押さず、でも目が離せない。
こういう役がハマるとサスペンスは一段上がります。
見どころ⑤:テンポが良くて、会話劇なのに止まらない
法廷ものは“説明”が多くなるのが宿命。
でも本作は、説明を「駆け引き」と「罠」に変換してくるので退屈しにくい。
「次の一手は?」「それ通るの?」という疑問が連続して、
気づけば後半に突入しています。
見どころ⑥:タイトル通り、観客が“嘲笑われる”快感
この映画、こっちが「こうだろ」と思った瞬間に、
ニヤッと裏切ってくるタイプです。
上品にだまされるというより、ちょっと意地悪に転ばされる感じ。
そこがクセになります。
映画のトリビア・製作の裏話
“勝率100%”という肩書が、最初から罠
最強弁護士って設定、普通なら安心材料なのに、本作では逆に不穏。
「この人が勝つ=真実が勝つ、じゃないよな?」という疑念がずっとついて回ります。
作り手が“主人公の強さ”を、サスペンス装置として使っているのが巧い。
韓国サスペンスらしい“権力と個人”の匂い
製薬会社の会長が絡む時点で、事件は個人の犯罪で終わらない空気をまといます。
大企業・上層・コネ…そういう見えない圧がストーリーの背景にあると、
裁判の一言一言が重くなるんですよね。
テーマ・メッセージの解説
「勝つこと」と「正しいこと」は別物
本作はここを容赦なく突いてきます。
勝つために証拠を整える。証言を“作る”。
それで救われる人がいる一方、壊れる人もいる。
観客は、主人公のやり方に乗ってしまった瞬間に共犯っぽい気分になる。
だから後半、感情がザワつくんです。
真実は“法廷”の外に落ちていることもある
裁判で語られるのは、あくまで「採用されたストーリー」。
じゃあ、採用されなかった真実はどこへ行くのか。
この問いが、ラストに向けてじわじわ効いてきます。
評価
・総合:★★★★☆(4.1/5 くらいの満足感)
・スリル:★★★★☆
・分かりやすさ:★★★★☆(法廷ものにしては親切)
・感動:★★☆☆☆(泣かせより“ザワつき”重視)
・怖さ:★★★☆☆(人間の怖さが中心)
・もう一回観たい度:★★★★☆(伏線確認したくなる)
※一口コメント:
正義の味方じゃない弁護士が主役だから、気持ちよくは終わらない。
でもその“後味の悪さ”が、逆にクセになる法廷サスペンス。
筆者レビュー
良かった点①:主人公が信用できないのに、目が離せない
イ・ソンギュンの軽さと鋭さが同居していて、
「この人、どこまで行くんだ?」が最大の引きになります。
良かった点②:遺体なし事件の不気味さが最後まで効く
証拠はそろっているのに確信できない。
観客の足場が崩れ続ける感じが、サスペンス好きにはたまりません。
良かった点③:どんでん返しが“派手すぎない”のが良い
ビックリ箱じゃなく、理屈で転ばしてくるタイプ。
観終わった後に「そう来たか…」が残ります。
気になった点①:倫理的にモヤモヤする人はいる
主人公のやり方が好き嫌い分かれます。
スカッと勧善懲悪を期待するとズレるかも。
気になった点②:会話の情報量はそれなりに多い
難解ではないけど、ながら見だと置いていかれる場面も。
できれば集中して観たい作品です。
どんな人にオススメ?
✅ “法廷×どんでん返し”が好き
✅ 主人公が善人じゃないスリラーを見たい
✅ 韓国サスペンスの、権力と闇の匂いが好き
✅ 観終わったあとに「あれ、結局誰が…」と語りたくなる映画を探している人
まとめ
『奴が嘲笑う(2015年)』は、
勝率100%の弁護士が「勝つために嘘を用意する」ところから始まる、
かなり意地の悪い(でも面白い)法廷サスペンスです。
派手なアクションはないのに、緊張感は強い。
感動で泣かせる映画じゃないのに、観終わると心がザワつく。
そのザワつきこそが、この映画の“効き目”。
予告編でピンときたら、たぶん当たり。
「法廷もの、実は好きかも」と思わせてくれる一本です。
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