ブルース・リャン×倉田保昭が魅せる!“ドラゴン魂”を継ぐ痛快カンフー・アクション!
1970年代前半――世界中がブルース・リー旋風に沸いていた時代。
そんな中、香港映画界では「第二のブルース・リー」を探す動きが活発になっていました。
その流れの中で登場したのが、ブルース・リャン主演の
『帰って来たドラゴン』(原題:小英雄大鬧唐人街)です。
“ブルース・リーの精神を受け継ぐ男”として知られるブルース・リャン(梁小龍)と、
日本が誇るアクションスター倉田保昭が共演。
東洋アクション黄金期を象徴する、まさに「熱きドラゴン魂が帰ってきた!」
というタイトルにふさわしい一本です。
Contents
スタッフ&キャスト
監督・脚本:ウー・スー・ユエン
出演者:
ブルース・リャン(ドラゴン)
倉田保昭(ジャガー)
ウォン・ワンシー
ハン・クォーツァイ
マン・ホイ
ディーン・セキ
あらすじ
時は清朝末期。
麻薬、人身売買、暴力が支配する無法の地――金沙村。
そこを牛耳るのは悪党イム・クンホー。
彼の手下たちは村人を苦しめ、反抗する者は容赦なく叩き潰していた。
そんな腐敗しきった村に、流浪の拳士ドラゴン(ブルース・リャン)が現れる。
彼は各地を旅しながら悪党を懲らしめる正義の戦士。
旅の途中、偶然にもチベットの寺院から盗まれた秘宝「シルバー・パール」を
探していることを知る。
同じころ、伝説の女格闘家イーグルもまた、秘宝を追って村にやってきた。
やがて2人の運命は交錯し、さらには日本から来た武道家ジャガー(倉田保昭)も登場。
悪に支配された村を舞台に、
拳法、空手、剣術が入り乱れる壮絶な戦いが幕を開ける――!
映画の見どころ
ブルース・リャンの軽快なカンフー・アクション!
主人公・ドラゴンを演じるブルース・リャンは、
実際に京劇出身の身体能力とユーモラスな動きを武器に、
70年代香港映画界で“最も軽やかに動く男”として人気を博しました。
本作でもその持ち味が全開!
蹴り、ジャンプ、宙返り――どれもスピードとキレが抜群。
特に、複数の敵に囲まれながらも流れるように捌いていく長回しの戦闘シーンは圧巻です。
ブルース・リーの「爆発的な怒り」とは対照的に、
リャンのアクションは“リズミカルでしなやか”。
まるで踊るような戦い方が、彼ならではの魅力です。
日本人スター・倉田保昭との競演!
そして何より注目すべきは、倉田保昭の存在感。
『激突!殺人拳』『七人の侍』などで知られる倉田保昭は、
当時すでに香港映画界でも人気のアクションスターでした。
本作では「ジャガー」という日本人武道家として登場。
ブルース・リャンと異なる“重く鋭い”アクションスタイルで、
劇中では2人の拳が激しく火花を散らします。
カンフー vs 空手――まさに東西武術の頂上対決!
倉田の正確なフォームと、リャンのスピードがぶつかり合うシーンは、
武術映画ファン必見です。
悪党たちをなぎ倒す爽快カタルシス!
本作のもうひとつの魅力は、ストレートな勧善懲悪ストーリー。
麻薬取引・人身売買・汚職といった闇にまみれた村で、
主人公たちが己の拳で悪を粉砕していく爽快感は、まさに“カンフー映画の原点”。
途中、仲間を失う悲しみや、裏切りのドラマもありつつ、
最後にはすべての悪を拳で正す――そんな時代劇的なカタルシスが心地よい作品です。
血湧き肉躍るアクションの連続に、思わず拳を握りしめたくなるはず!
秘宝「シルバー・パール」をめぐる冒険要素
『帰って来たドラゴン』は単なるアクション映画にとどまらず、
「秘宝争奪戦」という冒険映画的な要素も加わっています。
チベット寺院から盗まれた秘宝を取り戻すための旅、
各地で現れる刺客たち、そして最後に待ち構える巨大な陰謀――。
アドベンチャー+武術+復讐劇という組み合わせは、
のちの『インディ・ジョーンズ』シリーズにも通じる
“古典的な冒険ロマン”の魅力を感じさせます。
ウー・スー・ユエン監督による熱気あふれる演出
監督のウー・スー・ユエンは、『帰って来たドラゴン』以前にも
多くのカンフー映画を手掛けた香港アクション界の職人。
彼の演出は“わかりやすく熱い”――つまり、観客の感情を掴むのがうまい。
主人公が打ちのめされ、再び立ち上がる展開は、まるで少年漫画のよう。
また、クライマックスでは炎と煙に包まれた村での総力戦が展開され、
まさに“香港アクションの魂”を体現した演出が光ります。
個人的な感想
『帰って来たドラゴン』を観てまず感じるのは、“時代の勢い”です。
1970年代の香港映画界は、ブルース・リーの死後、空前のカンフーブーム。
その中で登場した本作は、「ドラゴン=正義の象徴」というコンセプトを
真正面から受け継いだ作品。
主演のブルース・リャンは、ブルース・リーの模倣ではなく、
「軽やかで明るいヒーロー像」を提示しています。
彼のアクションには怒りではなく、どこかユーモアと希望がある。
倉田保昭との競演も見応え抜群で、
2人のアクションスタイルの違いが作品全体に緊張感を与えています。
また、悪党イム・クンホーの冷酷さと、それに立ち向かう庶民たちの連帯感も印象的。
カンフー映画らしい勧善懲悪の爽快さに加え、
「正義とは何か?」というメッセージ性も感じられる作品です。
いま観ても古臭さを感じないテンポの良さと、アクションの切れ味。
70年代香港アクションの“熱”をそのまま閉じ込めた一本といえるでしょう。
まとめ
『帰って来たドラゴン』は、
ブルース・リー亡き後の香港映画界が放った“ドラゴン魂継承映画”です。
ブルース・リャンの華麗な拳法、倉田保昭の鋭い空手、
そしてシンプルながら熱いストーリー――。
まさに「カンフー黄金時代」のエネルギーを凝縮した、
痛快アクション・エンターテインメント。
香港映画やブルース・リー作品が好きな方はもちろん、
古き良き勧善懲悪のアクション映画を探している人にもおすすめです。
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