1985年に公開された『帰ってきたMr.Boo!ニッポン勇み足』(原題:智勇三寶)は、
香港の人気コメディ俳優・マイケル・ホイが主演を務めたシリーズ作品。
おなじみの笑いと哀愁を携えて、今回はなんと舞台を“日本”に移し、
ホイ流コメディが炸裂します。
また本作は、リチャード・ウン+ジョン・シャムによる「POMPOMシリーズ」の一作でもあり、
同シリーズのファンにとっても見逃せない内容となっています。
日本の風景を背景に、嫉妬にかられた愛すべきダメ男が大奮闘するこの作品は、
国境を越えた笑いと人間模様をたっぷり楽しめる珠玉の一作です。
Contents
主なスタッフとキャスト
監督:ウー・マ
製作総指揮:サモ・ハン・キンポー
主演:
マイケル・ホイ(ホイ刑事)
愛する妻に振り回される気弱な刑事。浮気疑惑に悶々とする毎日。
リチャード・ウン
ジョン・シャム
デニー・イップ
あらすじ
香港の警察官・ホイ刑事(マイケル・ホイ)は、遊び好きで派手好きな若妻に振り回される日々。
家事に料理に全力で尽くすが、愛する妻の気まぐれな行動には常に不安を抱いていた。
ある日、妻が若い男性と共に日本へ“バカンス”に行くことが発覚。
嫉妬に狂ったホイ刑事は、勤務中にもかかわらず無断で休暇を取り、
妻の行方を追って日本へ向かうことに。
異国の地・東京で、言葉も文化も分からぬ中、ホイ刑事は慣れない日本の街を奔走。
道に迷い、ホテルでのトラブルに巻き込まれ、さらには現地の警察と鉢合わせするなど、
次々と巻き起こる珍騒動に振り回されながらも、愛する妻を取り戻すために奔走する。
映画の見どころ
日本ロケによる異文化ギャップの笑い
慣れない日本でのホイ刑事の右往左往ぶりが見どころ。
電車の乗り方すら分からない中、文化の違いからくるズレが爆笑を誘います。
東京の街並みや観光スポットも登場し、80年代の日本の空気感が楽しめます。
マイケル・ホイの哀愁漂うコメディ演技
浮気された(かもしれない)妻を追って健気に頑張るホイ刑事の姿には、
滑稽さと同時にどこか切なさが漂います。
怒り、悲しみ、そして情けなさの入り混じった感情を絶妙に演じる
マイケル・ホイの表情が秀逸です。
香港×日本のコラボレーション
香港映画としては珍しい日本ロケによる物語展開が特徴的。
両国の文化をコミカルに描きながら、国際的なユーモアが炸裂。
日本の俳優や街の風景も多数登場し、日港の文化交流を感じさせる演出も魅力のひとつです。
シンプルでわかりやすいストーリー展開
複雑な設定は一切なし。シンプルな動機と展開が、誰にでも分かりやすく、
安心して笑える作りになっています。子供から大人まで楽しめるユニバーサルなコメディ作品。
映画の個人的な感想
『帰ってきたMr.Boo!ニッポン勇み足』は、コメディとしての完成度はもちろんのこと、
異国で翻弄される中年男性の哀愁が胸を打つ作品でした。
マイケル・ホイの演技には毎回驚かされますが、今回は特に“笑いの中に潜む悲しさ”を
非常に巧みに演じており、日本を舞台にしたことで彼のキャラクターにさらなる深みが
加わったと感じます。
また、当時の日本が香港人の目にどう映っていたのかを垣間見ることができる点も
興味深いところ。
80年代の東京の街並みや、温泉旅館などの情景もノスタルジックで、今見ると非常に味わい深い。
ホイ作品特有の人間臭さとユーモアが融合した珠玉のコメディ。
シリーズファンはもちろん、昭和の日本が好きな方にもぜひおすすめしたい作品です。
まとめ
『帰ってきたMr.Boo!ニッポン勇み足』は、香港のコメディ映画が日本を舞台に展開するという、
シリーズの中でもユニークな一作。
笑いあり、哀愁あり、さらには異文化交流の視点もありと、今見ても新鮮で楽しい作品です。
マイケル・ホイの演技力と、日本でのロケーションを活かしたストーリー展開が
絶妙にマッチした本作。
「POMPOMシリーズ」の一環としても見逃せない一本なので、ぜひ予告編をチェックし、
作品の世界観に触れてみてください!
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