香港映画史に燦然と輝く「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズ。
その第5作にあたるのが、今回ご紹介する 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ5/天地撃攘』(1994年) です。
本作は前作『天地覇王』に続き、ヴィンセント・チャオがウォン・フェイフォン役を演じ、
ロザムンド・クワン、マックス・モクらおなじみのキャストも続投。
新たな敵は陸の覇権を狙う軍閥ではなく、海を支配する“海賊”です。
Contents
映画の基本情報
公開年:1994年
監督:ツイ・ハーク
主演:ヴィンセント・チャオ(ウォン・フェイフォン)
ロザムンド・クワン(十三姨)
マックス・モク(リャン・フー)
ケント・チェン
ホン・ヤンヤン(アチー/鬼脚七)
ジーン・ウォン(十四叔母)
原題:黃飛鴻之五 龍城殲覇
英題:Once Upon A Time In China V
映画のあらすじ
北京を後にしたウォン・フェイフォン一行は、故郷・広州へと戻ってきます。
そこで彼らを待っていたのは、沿岸地域を荒らしまわる無法者・海賊たち。
清朝政府は腐敗と無能により、この海賊問題を解決できずにいました。
そんな中、人々の平和を守るため立ち上がったのがウォン・フェイフォン一行です。
弟子のリャン・フーやアチー、そして常にそばにいる十三姨らと共に、
ウォンはついに海へと戦いの舞台を移し、海賊退治に挑むことになります。
しかし、強大な海賊軍団との戦いは想像以上に過酷で、
仲間たちの絆と武術の真価が試されることになるのです――。
映画の見どころ
シリーズ初の「海賊退治」という舞台設定
これまでのシリーズは主に清朝末期の政治や外国勢力との対立を描いてきましたが、
本作はなんと「海賊」を敵に据えています。
広州の港町を舞台に、陸だけでなく海上での戦いが描かれるのは本作の大きな特徴です。
シリーズの中でも一風変わった、冒険映画的な楽しさを感じられます。
アクションの多彩さ
本作でももちろんツイ・ハーク監督ならではのダイナミックなワイヤーアクションや武術シーンが満載。
港町を舞台にした大立ち回り、船上で繰り広げられる死闘、さらには火薬を使った爆破シーンなど、
アクションのバリエーションが過去作以上に広がっています。
ヴィンセント・チャオの存在感
前作からジェット・リーに代わってウォン・フェイフォンを演じるのはヴィンセント・チャオ。
賛否はあるものの、長身で端正な顔立ち、そして切れ味鋭いアクションで独自のウォン像を作り上げています。
特に集団戦や海賊との決戦では、彼の身体能力の高さが際立ちます。
いつもの仲間たちとの掛け合い
シリーズを支えてきた十三姨(ロザムンド・クワン)やリャン・フー(マックス・モク)、
そして個性的な弟子・アチー(ホン・ヤンヤン)も健在。
ウォンを中心としたチーム感の強さは、物語の緊張感を和らげ、観客に安心感を与えてくれます。
個人的な感想
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ5』は、シリーズの中でもやや異色の作品だと感じました。
政治や歴史の大きな流れを背景にしていた前作までに比べると、
物語はより単純明快な「正義 vs 悪」の構図。
海賊退治というテーマは分かりやすく、アクション映画として楽しみやすい一方、
シリーズの持つ歴史ドラマ的な深みは少し薄れた印象があります。
とはいえ、海賊を相手にしたスケールの大きな戦い、港や海を舞台にした映像の新鮮さは魅力的。
アクション娯楽作として観れば十分に楽しめますし、シリーズファンならウォン・フェイフォン一行の
冒険を見届けたい気持ちになるでしょう。
特に印象的なのは、船上でのアクションシーン。
海に投げ出されそうになりながらも繰り広げられる格闘は、まさに香港アクション映画の醍醐味。
息つく暇もなく展開する戦いに、スクリーンに釘付けになりました。
まとめ
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ5/天地撃攘』は、
シリーズの中でも「海賊退治」というユニークなテーマで異彩を放つ作品です。
歴史劇としての重厚さよりも、冒険活劇的な面白さを求める人にピッタリ。
香港映画ファン、カンフーアクション映画ファン、そしてウォン・フェイフォンという
伝説の人物を追い続けたい方にはおすすめの1本です。
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