1992年公開の香港映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱』
(原題:「黃飛鴻 II之男兒當自強」)は、ツイ・ハーク監督の代表的シリーズ第2弾。
主演はもちろん、シリーズを不動の名作へと押し上げたジェット・リー(李連杰)。
前作に続き伝説の英雄ウォン・フェイホンを演じ、さらに本作では後に世界的スターとなる
ドニー・イェン(甄子丹)が宿敵ラン提督として登場します。
壮大な歴史背景、白蓮教徒による暴動、孫文との邂逅、そして武術の頂上決戦——。
香港アクション映画史に残る熱き一篇がここにあります。
Contents
主なスタッフとキャスト
監督:ツイ・ハーク
ジェット・リー … ウォン・フェイホン(黄飛鴻)
ロザムンド・クワン … 十三姨(イー叔母)
マックス・モク … リャン・フー(梁寛)
ドニー・イェン … ラン提督
デヴィッド・チャン
あらすじ
19世紀末、清朝末期の中国。
武術家にして医師のウォン・フェイホン(ジェット・リー)は、西洋医学の学会に出席するため、
イー叔母(ロザムンド・クワン)、弟子のリャン・フー(マックス・モク)とともに広州を訪れる。
しかし街は混乱の最中にあった。
外国排斥を掲げる秘密結社「白蓮教」が、クン大師を信仰し民衆を煽動、暴動を繰り返していたのだ。
やがて学会も襲撃を受け、フェイホンは逃げ延びる途中で革命家・孫文と出会う。
その後、孫文と再会したフェイホンは、イギリス大使館に身を寄せる。
しかし清朝の権力者ラン提督(ドニー・イェン)が白蓮教を利用し、孫文を捕らえようと画策。
暴徒が大使館を襲撃する中、フェイホンは人々を守るため立ち上がる。
クライマックスは、白蓮教の神殿での教祖との死闘、そして冷徹なラン提督との頂上決戦。
己の武術と信念をかけ、フェイホンは未来の中国を背負い闘うのだった。
映画の見どころ
歴史とフィクションの融合
『天地大乱』の魅力は、実在の人物や史実を背景に、
ドラマチックなフィクションを織り交ぜた点にあります。
孫文の登場は中国近代史を大きく動かす要素であり、その理想と、武術家フェイホンの信念が
交差する物語は、ただのアクション映画に留まりません。
ドニー・イェンとの因縁対決
本作最大の見どころは、ジェット・リーとドニー・イェンによる伝説の一騎打ち。
ラストの戦いは、中国武術映画史に残る名勝負として語り継がれています。
棒術を用いた超高速バトルは、今観ても驚異的な迫力。
二人の武術家としての本気の激突は、観客を釘付けにします。
ツイ・ハーク監督の映像美
ツイ・ハークならではのスタイリッシュな演出も健在。
赤く燃える炎、広州の雑踏、白蓮教の神殿など、映像美とカメラワークが作品に厚みを加えています。
壮大な歴史ロマンとアクションを見事に融合させた点は、まさに“香港映画黄金期”の象徴です。
ロザムンド・クワンの存在感
十三姨を演じたロザムンド・クワンは、シリーズを語る上で欠かせない存在。
本作でも強い意志を持ちつつ、時にコミカルで愛らしい演技を披露し、物語に華を添えています。
フェイホンとの関係性が描かれることで、人間ドラマとしての深みも感じられます。
個人的な感想
『天地大乱』は、アクション映画としての完成度はもちろん、
歴史劇としての重厚感も兼ね備えた傑作だと感じました。
とくにジェット・リーとドニー・イェンの戦いは、香港映画ファンなら必見。
スピード、技の切れ、気迫、どれを取っても圧倒的でした。
また、白蓮教の盲目的な暴走や、清朝の腐敗権力といったテーマは現代にも通じる部分があります。
そこに「正しい心で国を導くべきだ」という孫文の思想が重なり、
単なる娯楽を超えて深いメッセージを感じました。
一方で、香港映画らしいユーモアも忘れていません。
リャン・フーのドジっぷりや、イー叔母との軽妙なやりとりはシリアスな展開の中で心を和ませてくれます。
総じて、“歴史とアクションと人間ドラマが絶妙にブレンドされた作品”という印象です。
今観ても全く色あせない、香港映画の頂点のひとつと断言できます。
まとめ
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱』は、
ジェット・リーの代表作にして、香港映画史を語る上で欠かせない一本。
・白蓮教徒による混乱という社会背景
・孫文との邂逅がもたらす歴史的重み
・ドニー・イェンとの超絶アクション対決
これらが融合したことで、唯一無二の魅力を放っています。
香港映画ファンはもちろん、アクション好きやカンフー映画初心者にもおすすめしたい名作です。
もしまだ観ていないなら、ぜひ予告編からでもチェックしてみてください。
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