香港映画界を代表する武術ヒーロー「黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)」シリーズ。
その第6作目にあたるのが、
1997年公開の 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲』 です。
監督・武術指導はサモ・ハン・キンポー、主演はもちろんジェット・リー。
舞台を中国から一転、アメリカ西部に移した意欲作として知られています。
今回は本作の あらすじ・見どころ・個人的な感想 を紹介し、シリーズの魅力を振り返っていきましょう。
Contents
映画の基本情報
原題:黃飛鴻之西域雄獅 (Once Upon A Time In China And America)
公開年:1997年
監督・武術指導:サモ・ハン・キンポー
出演者:
ジェット・リー / 黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)
ロザムンド・クワン / 十三姨
ホン・ヤンヤン / アチー(鬼脚七)
チャン・クォックボン / ソー(暴牙蘇)
ジェフ・ウルフ / ビリー・ザ・キッド
リチャード・ウン
あらすじ
19世紀、西部開拓時代のアメリカ。
弟子に招かれた黄飛鴻(ジェット・リー)は、婚約者の十三姨(ロザムンド・クワン)、
弟子のアチー(ホン・ヤンヤン)らと共に渡米します。
しかし旅の途中、凶暴な部族の襲撃に遭い、黄は激流に流され記憶を失ってしまう。
彼を探す仲間たちは、先住民の村や開拓民の街を巡りながら、アメリカ社会の光と影を目の当たりにすることに。
一方その頃、ギャング団が暴れ回り、中国人移民たちは迫害と差別に苦しんでいた。
記憶を失いながらも武術の本能を失わない黄飛鴻は、やがて再び立ち上がり、西部の地で正義を貫こうとする…。
見どころ
舞台をアメリカに移した大胆な設定
これまでのシリーズは中国国内を舞台に、清朝末期の混乱や列強の干渉を描いてきました。
本作ではついに舞台を「アメリカ西部」へ。
カンフー映画と西部劇が融合した独特の世界観が最大の特徴です。
異文化の中での黄飛鴻の活躍は、新鮮さと同時にユーモアたっぷりの魅力を放っています。
サモ・ハン・キンポーのアクション演出
監督はジャッキー・チェンの盟友でもある サモ・ハン・キンポー。
彼の手腕によって、馬上戦や銃撃戦とカンフーアクションが見事に融合しています。
特に ギャング団との対決シーン は、香港アクションとハリウッド西部劇のいいとこ取りと言えるでしょう。
黄飛鴻と仲間たちの成長
記憶を失いながらも「武術の魂」を忘れない黄飛鴻。
西洋文明と中国文化の間で揺れる十三姨。
力任せだが人情味あふれるアチー。
それぞれのキャラクターが異国の地でどう生き抜くのかがドラマを盛り上げます。
特に、異文化の中で武術がどう役立つのかを示す黄の姿は胸を打ちます。
中国人移民の歴史に触れる社会性
本作ではアメリカに渡った中国人移民が直面した差別や迫害が描かれます。
エンタメ作品でありながら、歴史的背景を盛り込むことで、シリーズの社会派的な側面を引き継いでいます。
個人的な感想
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズはどれも名作揃いですが、
本作は異色作として際立っています。
まず良かったのは、ジェット・リーが黄飛鴻役に復帰したこと。
前作(IV・V)ではヴィンセント・チャオが主演を務めましたが、
やはりジェット・リー版の黄飛鴻は別格です。
彼の存在感とアクションは、作品全体の格を一段上げています。
一方で、アメリカ西部という舞台設定がやや突飛に感じられる部分もありました。
西部劇とカンフーの融合はユニークですが、従来の中国的世界観を好むファンにとっては
違和感もあるかもしれません。
しかし、サモ・ハン監督らしいエンタメ性とスピード感が前面に出ており、
「シリーズのラストを飾るにふさわしい明るさと力強さ」を感じさせてくれます。
総じて本作は、黄飛鴻シリーズの中でも 異文化融合アクションの実験的作品 と言えるでしょう。
シリーズを追ってきた人なら見逃せない一作です。
まとめ
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ/天地風雲』は、
・舞台をアメリカに移した異色作
・サモ・ハン監督ならではのカンフー×西部劇アクション
・ジェット・リー復帰による迫力ある黄飛鴻
という見どころを備えた、シリーズの集大成的な作品です。
アクション映画ファンはもちろん、西部劇が好きな方や異文化融合の映画に
興味がある方にもおすすめできる一本。
香港映画黄金期を象徴するシリーズのラストを、ぜひチェックしてみてください!
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