“どんな人生でも、笑って生きろ!”
映画『なくもんか』は、心に傷を抱えた人々の“どうしようもなく愛おしい人生”を描いた、
笑いと涙の人情コメディです。
2007年に公開された本作は、『舞妓Haaaan!!!』でタッグを組んだ
阿部サダヲ×水田伸生監督×宮藤官九郎(脚本)のトリオによる第2弾。
前作を上回る濃密なキャラクターたちと予測不能な展開が、
下町情緒あふれる東京・善人通り商店街を舞台に炸裂します!
Contents
主なスタッフとキャスト
監督:水田伸生
『舞妓Haaaan!!!』『謝罪の王様』『ザ・トラベルナース』など、
テンポの良いコメディ演出に定評あり
脚本:宮藤官九郎
『木更津キャッツアイ』『池袋ウエストゲートパーク』『あまちゃん』など、
クセ者を描かせたら右に出る者なし
キャスト陣
阿部サダヲ(下井草祐太)
東京下町の商店街で大人気の惣菜店「デリカの山ちゃん」店主。人情深く、商店街の顔。
永山瑛太(金城祐介)
祐太の実弟。売れっ子芸人「金城ブラザーズ」としてテレビに引っ張りだこ。
竹内結子(徹子)
「デリカの山ちゃん」の初代店主の一人娘。10年ぶりにふらっと帰ってくる。
塚本高史(大介)、皆川猿時(トシちゃん)、片桐はいり(みどり)、鈴木砂羽(祐子)
脇を固める個性派キャストたちが物語に“濃い味”を加える。
ストーリー概要
善人通り商店街の人気惣菜店「デリカの山ちゃん」。
その2代目店主・下井草祐太(阿部サダヲ)は、いつも笑顔で人の悪口を言わず、
誰にでも優しい“理想の男”として街の人気者。
名物ハムカツは連日大行列、祐太は人々に元気を与える存在だった。
しかし、彼には誰にも言えない秘密の過去があった。
それは、“生き別れた弟”の存在――
一方その弟・祐介(永山瑛太)は、お笑いコンビ「金城ブラザーズ」として大ブレイク中。
派手な世界に生きながらも、どこか心に空虚さを抱えていた。
そんなある日、10年前に商店街を去った「山ちゃん」初代店主の娘・徹子(竹内結子)が
突然戻ってくることで、兄弟の運命は大きく動き出す。
家族とはなにか?
商店街の絆とは?
兄弟の再会は“奇跡”となるのか――?
映画の見どころ
① 阿部サダヲの“全力の人生力”
祐太という男は、もう本当に「こんな人が近所にいてほしい」くらいの好人物。
しかし、その明るさや優しさは、過去の“傷”を背負っているからこそ身につけた
“生き方”なのです。
阿部サダヲはその複雑な心情を、決して重くせず、あくまで自然に演じきる。
笑わせながらも、気づけば涙を誘う、そんな絶妙なバランス感覚を持った演技は
見事としか言いようがありません。
② 永山瑛太の“ちょっとダメだけど憎めない弟感”
売れっ子芸人として派手な生活を送る祐介ですが、心の奥には“兄への劣等感”や
“自分への迷い”が渦巻いています。
クールを装いながらも、どこか不器用で不安定。
永山瑛太はその“危うさ”をうまく表現し、兄弟の対比がドラマに深みを加えています。
2人の感情がぶつかるシーンは、本作の大きなクライマックスです。
③ 下町商店街の人情が全開!
東京下町の架空の商店街“善人通り”には、個性あふれるキャラが勢ぞろい。
みんな一癖も二癖もあるのに、どこか温かい。
片桐はいりの怪演(?)や、皆川猿時の爆発的な存在感、
鈴木砂羽の肝っ玉母ちゃんっぷりなど、脇役たちの“本気のコメディ芝居”が
商店街のにぎやかさをリアルに演出しています。
観ているうちに、「この街でハムカツ買いたいな…」と本気で思ってしまうほど!
④ クドカン脚本が生む、“泣けるバカ騒ぎ”
宮藤官九郎の脚本は、相変わらずテンポが良くて、笑える小ネタも満載。
でも今回の作品では特に、「家族」や「居場所」といったテーマにしっかりと
肉付けされていて、バカバカしいのに泣けるという、
まさにクドカン節の真骨頂が味わえます。
映画の個人的な感想
正直に言えば、「なんだか騒がしそうな映画だな」と最初は思っていました。
でも、観終わった後に感じたのは、“ちゃんと泣かされた…”ということ。
兄弟の確執、商店街の人間模様、突然戻ってくる徹子という爆弾のような存在…。
すべてが予測不能な展開を生みながらも、最後には「人間って、そんなに悪くないな」と
思わせてくれる映画です。
阿部サダヲの演技力、竹内結子の不安定さの中の色気、そして何より下町の人情が、
じわじわと心に染み込みました。
まとめ
『なくもんか』は、
“笑って泣ける兄弟と商店街の人情喜劇”です。
・コメディだけど、ちゃんと泣ける映画が観たい
・宮藤官九郎ワールドが好き
・阿部サダヲの真骨頂が見たい
・下町の温かさや人情に癒されたい
そんな人にピッタリの作品です。
予告編を観てピンときたなら、ぜひ本編で“なくもんか”な人々の騒がしくも
温かい物語を体感してみてください!
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