1982年公開の『ランボー(原題:First Blood)』で世界中に衝撃を与えた
シルヴェスター・スタローン。
その続編として1985年に公開されたのが
本作『ランボー/怒りの脱出』(原題:Rambo: First Blood Part II)です。
前作では「帰還兵の苦悩」というシリアスなテーマが大きな軸でしたが、
本作ではその要素に加えて、より大規模でスケールの大きいアクション超大作として
描かれています。
結果として、80年代アクション映画を代表する一本として多くの観客を熱狂させました。
監督はジョルジ・パン・コスマトス、脚本にはジェームズ・キャメロンとスタローンが参加。
徹底したアクション演出と、孤高の戦士ランボーの活躍を描くことで、
今なお色褪せない名作となっています。
主なスタッフとキャスト
監督:ジョルジ・パン・コスマトス
脚本:ジェームズ・キャメロン、シルヴェスター・スタローン
シルヴェスター・スタローン … ジョン・ランボー(元グリーンベレー特殊部隊兵士)
リチャード・クレンナ … サミュエル・トラウトマン大佐(ランボーの理解者であり上官)
チャールズ・ネイピア … マードック司令官(冷酷な作戦責任者)
スティーヴン・バーコフ … ポドフスキー中佐(ソ連軍顧問)
ジュリア・ニクソン … コー・バオ(ベトナム人女性、ランボーの協力者)
マーティン・コーヴ … エリクソン(CIA職員)
ジョージ・チェン … タイ軍曹
映画のあらすじ
前作での大事件の後、刑務所に服役していたランボー。
彼のもとにトラウトマン大佐が現れます。
条件は「釈放と引き換えに極秘任務を遂行すること」。
その任務とは、ベトナム戦争時に行方不明となった米兵捕虜の調査でした。
任務の指令は「捕虜の存在を確認するだけ」であり、救出は固く禁じられていました。
しかしランボーは、密林の軍事施設で衰弱した米兵捕虜を発見すると、
命令を無視して行動を開始。捕虜を救い出し、救出用のヘリとの合流地点を目指します。
ところが、作戦の責任者マードックは想定外の行動に動揺し、
ランボーと捕虜を見捨てるという非情な決断を下します。
孤立無援のランボーは再び“ひとりの戦争”を始め、圧倒的な戦闘能力で
敵地を切り開いていくのです。
映画の見どころ
スケールアップした戦場アクション
前作が都市の中でのサバイバル劇だったのに対し、本作はジャングルを舞台にした
大規模戦闘が見どころです。
弓矢や爆薬、マシンガンなどを駆使し、次々に敵を倒していくランボーの姿は、
80年代アクションの象徴的存在といえます。
スタローンの肉体美と圧倒的存在感
本作のランボーは、スタローンの徹底した肉体改造による筋骨隆々の姿が強烈な印象を与えます。
戦士としての肉体美は、アクション映画ファンにとって永遠のアイコンです。
ベトナム戦争の後遺症と政治的メッセージ
ただのアクション映画にとどまらず、「米兵捕虜問題」や「戦争の影」といった
シリアスなテーマも内包しています。
アメリカ社会におけるベトナム戦争の傷跡を浮き彫りにした点も、
映画史において重要な意味を持ちます。
愛と喪失のドラマ
ベトナム人女性コー・バオとの淡い交流が描かれる点も注目です。
彼女の存在はランボーに人間らしさを取り戻させるも、悲劇的な結末が訪れることで
物語に深い余韻を残します。
映画の個人的な感想
『ランボー/怒りの脱出』は、単なるアクション映画として楽しむこともできますが、
その裏に「帰還兵の苦悩」「国家への不信感」といったシリアスなテーマが
流れているのが印象的でした。
スタローン演じるランボーは孤高のヒーローでありながら、決して無敵ではなく、
裏切りや喪失に苦しむ人間的な弱さを持っています。
その弱さと強さの対比が、観客の心を揺さぶります。
特に、圧倒的な火力戦や肉弾戦の中で見せる孤軍奮闘ぶりは、
まさに「80年代アクション映画の原点」。
ランボーがマシンガンを撃ち続ける名場面は、今でも世界中の映画ファンに
語り継がれる名シーンです。
前作『ランボー』を観た人には必見ですし、アクション映画好きなら絶対に外せない一本。
シンプルに「観てスカッとする映画」としても楽しめる、
完成度の高いエンターテインメント作品です。
まとめ
『ランボー/怒りの脱出』は、前作のドラマ性を受け継ぎつつ、
アクションを圧倒的にスケールアップさせた大ヒット作です。
スタローンの代表作の一つとして、今なお根強い人気を誇る理由がよくわかります。
政治的メッセージ、感情的ドラマ、ド派手な戦闘シーン――それらが絶妙に融合した本作は、
80年代アクションの頂点と言えるでしょう。
「アクション映画の金字塔を体感したい」「スタローンの真骨頂を観たい」という方には、
間違いなくおすすめの一本です!
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