ホラー映画って「当たり外れが大きいジャンル」なんですよね。
特に名作のリメイクとなると、
「オリジナルを超えられないんじゃ?」
「ただCGを足しただけでは?」
と不安に感じる人も多いはず。
今回の 『ポルターガイスト(2015年)』 は、1982年のスピルバーグ版を
現代風に作り直したリメイク作品。
サム・ライミが製作に入り、
「ただの焼き直しではないぞ」
という意気込みを感じる一本です。
この記事を読めば…
✅ どんな映画なのか
✅ オリジナル版とどう違うのか
✅ 見どころはどこか
✅ 実際に観ると面白いのか?
✅ ホラー初心者でも楽しめるのか?
全部わかります。
結論から言うと――
“オリジナルの名残を残しつつ、現代的スピード感で仕上げたファミリーホラーの快作” です。
難しい理屈抜きに、週末にサクッと怖さを味わいたい方にはピッタリ。
Contents
映画の基本情報(公開年・監督・キャスト)
タイトル:ポルターガイスト(2015年)
監督:ギル・キーナン
脚本:デヴィッド・リンゼイ=アベアー
製作:サム・ライミ / ロブ・タパート / ロイ・リー
キャスト
サム・ロックウェル(エリック)
ローズマリー・デウィット(エイミー)
ジャレッド・ハリス(キャリガン)
ニコラス・ブラウン
ジェーン・アダムス
製作陣がとにかく強力。
特にサム・ライミが入っている時点で、ホラーとしての質は保証されています。
あらすじ(ネタバレなし)
郊外の静かな住宅地に越してきたボーウェン一家。
父エリックは再就職に悩みながらも、家族のために格安の家を購入する。
長男グリフィスは引っ越し初日の夜、家の中で説明不能な物音や電気の揺らめきを感じ、
不安を覚える。
そんな中、次女マディーがテレビの砂嵐に向かって会話を始める。
誰かが画面の向こうにいる――そんな異様な様子に、家族はただならぬ気配を感じ始める。
不可解な出来事は次第にエスカレートし、ついにマディーが姿を消してしまう。
一家は超常現象研究家キャリガンの協力を得て、マディーを救い出すため、
“家そのものの秘密” に踏み込んでいくことになる。
見どころ・魅力
現代技術で再現された“テレビの砂嵐”
オリジナル版の象徴的シーンを、
デジタル画質でより鮮明に・より不気味に再現。
画面から聞こえてくる「声」のリアルさは2015年版ならでは。
家そのものが「敵」になる恐怖
地下室、壁の中、空間の歪み……
家が生き物のように襲いかかる演出が強烈。
ホーンテッドハウス系が好きな人にはたまらない。
ファミリー映画としての“温度”
父と母の優しい掛け合い。
怖がりな長男グリフィスの成長。
リメイク版は“家族ドラマ”の要素が強く、
ただのホラーでは終わらない。
ジャレッド・ハリス演じるオカルト研究家の存在感
彼のキャラクターが入ることで、物語にグッと重みが出る。
胡散臭さと説得力が絶妙で、登場した瞬間から画面がしまる。
サム・ライミ制作らしいテンポの良さ
怖がらせポイントを“間延びさせない”。
80分台でスパッと終わる潔さも、リメイク版の魅力。
オリジナル版へのオマージュが散りばめられている
ファンがニヤリとする仕掛けが多数。
「これはあのシーンだ!」と気づく瞬間が楽しい。
映画のトリビア・製作の裏話
実は“純粋なリメイク”ではなく、現代版再解釈がテーマ
監督ギル・キーナンは「リメイク」よりも「再構築」を意識したと語っている。
オリジナルの雰囲気を残しつつ、
家庭のリアルな不安・経済的ストレス・SNS時代の子育て
を盛り込んでいるのが特徴。
サム・ライミが製作を引き受けた理由
スピルバーグ版への尊敬からオファーを断り続けたが、
「現代の観客にも刺さるテーマにしたい」という監督の熱意に応えて参加したと言われている。
撮影は実在する“曰くつきのエリア”で行われた
地元では墓地跡だったなどの噂があり、キャストの間で話題に。
ホラー撮影らしいハプニングも多かったとか。
テーマ・メッセージの解説
この作品が描くテーマは大きく3つ。
「家庭を襲う目に見えない不安」
現代の家庭が抱える
・職の不安
・ローン
・子育て
など、目に見えない“圧力”を霊的現象として象徴化している。
「家は安全である」という幻想への挑戦
最も安心できるはずの家が襲ってくる――
これはホラーにおける王道だが、
2015年版は 家そのものの機能不全 を巧みに使っている。
「家族の絆は恐怖を超えるか?」
マディーを救うために一家が協力する姿は、
ホラーでありながらどこか温かい。
ただの恐怖映画に終わらない理由はここ。
評価
賛否は分かれるが、
「テンポがよく観やすい」
「オリジナルを知らなくても楽しめる」
といった声が多い。
ホラーとしてはライト寄りなので、初心者にも好評。
「スピルバーグ版と比較しつつ楽しむタイプの映画」
として語られることが多い。
CGの質が良く、視覚的恐怖を好む層に支持されている。
筆者レビュー(良かった点 / 気になった点 / オススメ)
▼良かった点(3つ)
① 80分台の軽快なテンポ
ホラー映画は間延びすると怖さが半減しますが、本作は最初から最後までテンポが良い。
② 家族ドラマがしっかり描かれている
父と母のリアルな会話、兄弟3人の関係性が丁寧。
恐怖の中にも“家族映画”の温かさがあります。
③ デジタル技術が恐怖を底上げ
鏡・壁・テレビの砂嵐など、2015年版ならではの視覚表現は見応え抜群。
▼気になった点(2つ)
① 恐怖の「深度」はやや浅め
怖がりな人にはちょうど良いが、
“本気のホラー好き”には物足りない場面も。
② オリジナル版と比較されすぎる宿命
1982年版の神格化が強く、
「超えられない」という偏見が観賞前に付きまといがち。
▼どんな人にオススメ?
・ホラー初心者
・家族で観られるホラーを探している人
・スピルバーグ版を観たことがある人
・サム・ライミ作品が好きな人
・90分以内でスパッと楽しみたい人
まとめ
『ポルターガイスト(2015年)』は、
オリジナルを愛する人も、初めて観る人も楽しめる“現代版ファミリーホラー”です。
派手なCGで驚かせるタイプではありますが、
その裏にしっかりと 家族の物語 があるのが魅力。
週末に気軽に観るホラーとしては間違いなく優秀。
予告編を見て雰囲気が刺さったら、ぜひ本編に挑戦してみてください。
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